2003.05.08
サウジ人と晩飯はアラビアン料理

1. ガズラン伝統料理のレストラン内には様々な工芸品が展示されていた

私が初めてサウジアラビアでお客さんと食事に出かけたのは2003年5月であった。
相手はボイラの点検担当であるアブドラ・アルシャハラーニという若いエンジニアである。
同じく点検工事で出張して日本人3人を含め5人で相談の結果、”せっかくでかけるんだからやっぱりサウジ料理だよね”という事になり、アブドラはちょっと考えて”よおし、サウジの伝統料理を食べに行こう”と言った。
着いたところはアラビアンナイトの物語に出てくる様なお城ふうに作られたレストランで中はサウジ工芸品が多数展示されておりちょっと別世界に入りこんだ雰囲気だった。
映画で見る弓なりになった長い剣も近くにあったのでアブドラめ、やる気だなと思った。まずは歓迎のしるしのアラビアンコーヒーを小さな杯の様なカップで頂戴し、それから食事のための小部屋に移った。
アルコールはアラーの神の教えに従いご法度なので サウジシャンパンというフルーツベースのノンアルコールカクテルでの乾杯となった。
2. ドーンと出て来たサウジ伝統料理

次いで出てきた料理のボリュームが凄かった。
ラム肉の焼いたものがメインだが一切れの大きさが5センチ位の超巨大骨付きサイコロステーキふうのお肉が出て来た。
ラム特有の香りがかなり強烈であったが周りに女性もいない事から気にせず食べた。
添え物のライスは、インドや隊の細長い米だが何れも味付けが以外にあっさりしていて油ぎらぎら、超こってりのラム肉と一緒に食べてちょうど良い感じであった。
サウジでは昔から太っていることは、十分に食べ物にありついて裕福である象徴という認識があり、さらに来客をもてなす時は食べきれないほどたくさんの料理をだして豊かさを示す事が習慣になっており、この食事はまさにその通りであった。
結局5人で思い切り食べたが出て来た料理の半分程度は残ってしまった。
貧乏人根性が抜けない日本人にとっては何となく、”もったいないなあ”の気分があったがアブドラさんは、”これでいいのだ”と全然気にしていない様子であった。この油ぎんぎんの料理を食べていれば典型的なサウジ人の”おなかぽっこり体格”になるのは当たり前だなと思った。
3. アルコバールの海浜公園は夕暮れに映えて美しかった

次にサウジ人と食事をしたのは、2004年7月であった。
この時の交渉相手は客先の部隊の機械関係取り纏めになったばかりのガニム・カター二だった。
彼は、先のアブドラと同じ歳なるも小学校入学の時から飛び級で進級したために学年はアブドラより上でサウジ電力会社の入社も1年早いとの事だった。
つまり、なかなか頭の切れる優秀な人なので懸案の交渉でも大いに苦労したが、彼もまたある時突然”じゃあちょっと食事にでも行きましょうか”と誘ってきた。という事で彼とアブドラ、日本人4人と私で出かけた。
待ち合わせ場所であるアルコバール市内の高級ホテル、Meridianのロビーで待つこと10分余りガニムは白いオバQスタイルで登場してきた。
夕方5時は食事にはちょっと早いので車で数分の所にある海浜公園に行って、サウジの習慣に従って夕暮れ時の散策をする事になった。
ガニムの車は何と日産のサファリ4WDだった。
サウジ人は巨大なアメ車を乗り回している事が多い中、何故日本車なのか尋ねたところ、”イラク戦争でアメリカが嫌いになったので前に乗っていたフォードを日本車に変えたんだと教えてくれた。
なるほど、ガニムは以前にもパレスチナ問題でアメリカを強く非難していたが、やっぱりこの人はアラブの愛国心が強いんだなと思った。海岸に到着したが夕方とはいえ、気温はまだ35℃位ありこの日は湿度も高かったので売店飲み物を買う事になった。
ガニムは”売店には男の窓口と女の窓口があって、間違えると大変なので俺が買いに行くと言って車から出て行った。”男の窓口??、女の窓口??”何なんだと思って彼の後を追って中を覗いて見ると確かにアラビックのフニャフニャ文字で識別された二つの窓口があった。
私は中がどうなっているのか気になってガニムの脇から中を覗いて見たが中はごく普通に繋がっていた。売っている定員も同じである。
念のためにガニムに売っている物は違うのか聞いて見ると全く同じという返事だった。そう言えば日本も昔”男女席を同じにせず”と昭和一桁生まれの母に聞いた事があったがサウジはその当時でも男女同じ列に並んじゃ駄目という事は日本の昭和初期と同じなんだと思った。
4.アブドラのブティクを冷やかし中

アブドラが自分の店を見せてくえると言うので公園近くのショッピングモールに行った。
そこは近代的で明るく、超綺麗なモールでサウジと言ったらガズラン発電所とその周りの砂漠以外は殆ど知らなかった私にとってそこは眩しい世界が広がっていた。
いい気になって写真を撮っていたら突然アブドラが”ヤバイ、カメラを隠せ”と青い顔で言ってきた。
宗教警察が来たのだ。幸いことなきを得たが、ちょっと油断すると異教徒である私たちは簡単に牢獄行きになるのでそれなりに注意が必要である。
アブドラのブティックは立派なお店であった。しっかりした定員がいて丁寧に商品の説明をしてくれたが、色合いが中々派手でどうも日本人にはマッチしない気がして購入はしなかった。
