2000.09.05
ある日の休日、買い物中にお祈りが始まった

1.イスラム教の5行とは?

初めてサウジアラビアを訪れて直ぐの話ですが、イスラム教の5行と言うのがあります。5行とはムスリムに義務として課せられた5つの行為の事でイスラムの根幹と成す重要な定めです。
1)信仰の告白(シャハーダ):「アッラーの他に神は無い。ムハンマドは髪の使徒である」と証言する事。
2)礼拝(サラート):一日五回、キプラに向かって神に祈る事。
3)喜捨(ザカート):収入の一部を困窮者に施すこと。
4)断食(サウム):ラマダーン付きの日中(日の出から日没まで)飲食や性行為を慎む事。
5)巡礼(ハッジ):経済的・肉体的に可能であれば、ヒジュラ歴第十二月であるズー・ル=ヒッジャ(巡礼月)の8日から10日の時期を中心にメカのカアバ神殿に巡礼する事
上記写真はハッジ期間中にメッカにお祈りのために集まった人達です。
2. 礼拝(サラート)

スンニ派では礼拝は1日5回と定められています。
お祈りは好きな時にすれば良いのではなく、日の出・日の入りと密接に関係して分単位で日々変動します。正確な時間は毎日異なり、異教徒には非常に厄介です。
例えば、ある日の礼拝時間は下記の様な感じです。5回それぞれのお祈りに名前があるようで下記の様に呼ばれています。
1回目のファジュルは4時44分から日の出まで、
2回目のゾフルは11時25分〜、
3回目のアスルは14時18分〜、
4回目のマグリブは16時39分〜、
5回目のイシャーは18時1分〜となっています。
朝は日の出の時間5時前からお祈りが始まる事も多く、お祈りの時間中はコーランのBGMが流されるため、この音楽で目覚める事も多くあり目覚ましの代わりにコーランで起こされるねと笑い話みたいな話ですね。
又昼間の11時か14時頃のお祈りの時間に出くわしたら、当時は店のシャッターは降ろされ電気は消され、買い物中の客に対してもレジに並んでいるお客様がいるにも関わらずお構いなしでお祈りが始まる事もあります。私も赴任当時知らずにレジに並んでいて次私の番だったんですがお祈りに出くわし、レジに座って30分間レジを待った事があります。
3.断食(サウム)

イスラム教の人は断食があるのは何となく知ってはいましたが、何も食べずに良く1か月も我慢できるなあと漠然と思っていましたが、1日中食べないのではなく日中食べれないだけで日没後1日分の食事を取れると言うのは、現地に行って経験して初めて知りました。上記写真はサウジアラビアでは有名なカプサというアラビア料理で結構美味しいです。又ムスラムでない日本人などに対しては断食の強制はないのですが流石に一緒に仕事をしている人の前で食べるのはマナー違反という事で私達日本人は日本人だけの食事の部屋を設け中は見えないようにして、そこでお昼ごはんを食べていました。
4.喜捨(ザカート)

あまり聞きなれない言葉と思いますが、ザカートは、イスラームの基礎となる第三の柱であります。これは物質的に余裕のあ るムスリム(イスラーム信者)に対し神より下されたファルド(義務)の一つであり、その人の年間所得と財産から一定量の金銭や現物を献納することを意味するもの です。ザカートは、毎年の終りに、それぞれの人の収入資源と貯蓄の双方に課せられます。ザカートの収納と分配の方法とその割合については、預言者ムハンマド(かれ の上に平安あれ)とその教友たちの慣例に準拠して行われるのですが、これについては後に詳しく述べることにします。
ザカートという言葉の文字通りの意味は、「清浄」または「純粋」であります。預言 者(かれの上に平安あれ)は、「神は、なんじらの残された財産を、ただひたすらに清らかなものにするため、ザカートの義務を定めたもうた」と言っておられます。アラビア語のザカートは、「慈善」とか「救貧税」、「施物税」、「喜捨」とか翻訳されていますが、そのいずれもザカート本来の意味を的確に言い表わしてはいません。 ザカートは政府の徴収する税金でもなく、また、個人の任意な寄附でもありません。これはアッラーより下された緊要、かつ至高の務めであり、またアッラーへの尊崇を 現わす一つの姿でもあるのです。聖典クルアーンにも、ザカートの拠出について、礼拝の務めと同じ章や同じ節にしばしば述べられています。
